回転する円盤付きのホイールを使ってプレイするのがルーレットです。ホイール上に色分けされて番号が振られたポケットが設けられています。投げ入れられたボールは、しばらく回転する円盤上に留まり、やがてこのポケットのいずれかに落ち、1つの番号を示すというわけです。

ポケットの数は、ルーレットのタイプ次第で37か38有ります。ヨーロッパスタイルのルーレットでは0から36の37のポケットがあり、それにダブルゼロ(00)が加えられて38のポケットがあるのがアメリカンスタイルです。

このダブルゼロにボールが落ちると、基本的には、賭け金は失われてしまうため、プレイヤーにとっては良くないポケットとなります。例外は、プレイヤーがこのダブルゼロに賭けていた場合だけです。全体として、カジノ側に有利なゲームであり、プレイヤーにとっては勝つチャンスが限られています。そのため、アメリカではルーレットはあまり人気がありません。

ルーレット盤のポケットに付された番号は順番ではなく、ランダムに並べられています。赤と黒、18個ずつのポケットが交互に配されるのが基本です。そこに、緑のポケットのゼロやダブルゼロが加わります。

このゲームがプレイヤーに訴えかける魅力の源泉は、おそらく、そのシンプルさと、リスクの高い賭けが可能である点にあるのだと考えられます。ディーラーは、混乱を避けるために、各プレイヤーに色分けされたチップを配布します。その後、各プレイヤーは、それぞれテーブルに張られたベッティングマット上の思い思いの位置にチップを置きます。

ベットの仕方は何通りもあり、詳しくは後ほど説明します。プレイヤーはベットし、ディーラーがホイールを反時計回りに回転させます。ボールは時計回りに転がり始めます。そのほんの短い時間、緊張感がテーブルの周囲に漲ります。特に、常識外れなほどリスクの高いベットを行って大当たりを狙うプレイヤーたちの緊張感は相当なものです。

ボールがポケットの1つに落ちると、ディーラーは勝ったプレイヤーたちに配当を行い、負けたプレイヤーのチップをすべて回収します。たいていの場合、ほとんどのチップが回収されてしまうことは言うまでもありません。これで1ラウンドが終了し、ディーラーはすぐに次のラウンドの開始をプレイヤーたちに知らせます。プレイヤーが望むのであれば、またチップをテーブル上の然るべき位置に置きベットすることができます。

最後に、一番面白くそして重要な部分です。ルーレットでは一体何に賭けているのでしょうか?まず、最初に、インサイドベットとアウトサイドベットがあるということをご説明します。

インサイドベットとは、特定の番号に賭けることです。たった1つの番号に賭けて勝つ可能性は、当然、とても低くなります。そのため、勝った場合の配当は非常に大きくなるわけです。この賭け方は、ストレートアップベットと呼ばれます。次に、配当が高いのがスプリットベットです。2つの番号をまたぐようにチップを置き、ボールがいずれかのポケットに落ちた場合、勝ちとなります。他にも、3つの数字から成る横一列に賭けるストリートベット、ゼロかダブルゼロを含む3つの数字に賭けるトリプルベット、4つの数字の真ん中にチップを置くコーナーベットがあり、これらは順にリスクも配当も低くなって行きます。最も安全かつ配当が低い賭け方はラインベットで、横2列の6つの数字に賭けるというものです。

アウトサイドベットでは、インサイドベットのラインベットよりもさらにリスクも配当も低くなります。カラムベットは、ベッティングマット上に3本ある縦列の内の1つに賭け、その縦列を構成する12の番号のいずれかのポケットにボールが落ちれば配当を得られるという賭け方です。これと同じリスクと配当で、1から12などの連続した12個の番号を1まとまりとして賭ける方法をダズンベットと呼びます。

最も人気のある賭け方は、さらにリスクも配当も低いレッド/ブラックベットとオッド/イーブンベットです。それぞれ、赤か黒か、奇数か偶数かという賭け方なので、確率は50%に近くなります。そのため、一か八かの期待を込めて大金をベットするプレイヤーも出て来るほどです。同じリスクと配当で、ベッティングマットの上半分を占める1から18か、下半分を占める19から36に賭けるハイローベットという方法もあります。